【監修者序文】
運動器を対象とする職業に従事する方にとっては,骨・関節・筋の構造に関する解剖学知識は不可欠となります。しかし,エビデンスに基づいた動作分析,スポーツや運動の指導を行うに際しては,運動学の要素を統合させた知識が求められます。つまり,身体運動あるいは機能獲得に必要な身体構成要素に関する学問である「機能解剖学」が重要となります。そこで本書の分筆者は日々,運動器疾患に関わることの多い臨床家2名にしました。第1章では,骨・関節・筋について概説しています。第2章以降では,骨・関節の構造に関する解剖学的内容を記したうえで,運動学的概略を各部位ごとに記載しています。そのうえで,各関節の運動に関与する筋の解剖学的基礎知識,さらには筋力強化およびストレッチングを具体的に記しています。より多くの方が実践できることを意識して,数多くの写真を掲載すること,実施する際の注意点などのコメントを丁寧に掲載することを意識しました。本書を手にして筋力強化やストレッチングを実際に行いながら,「機能解剖学」に立ち返って学修を進めることで,より科学的で効果的なトレーニングやリハビリテーションのプログラム作成に活かしていただけることを希望します。
目次
第2章はPDFファイルで内容をご確認いただけます。
◆第1章 機能解剖学の基礎知識
1.運動学概論
2.骨の構造と機能
3.関節の構造と機能
4.骨格筋の構造と機能
◆第2章 肩複合体
A.肩複合体の骨・関節
B.肩複合体の運動
C.肩複合体の筋
僧帽筋
肩甲挙筋
菱形筋
前鋸筋
小胸筋
鎖骨下筋
三角筋
大胸筋
烏口腕筋
広背筋
大円筋
棘上筋
棘下筋
小円筋
肩甲下筋
◆第3章 肘関節と前腕
A.肘関節と前腕の骨・関節
B.肘関節と前腕の運動
C.肘関節・前腕の筋
上腕二頭筋
上腕筋
腕橈骨筋
上腕三頭筋
円回内筋
方形回内筋
回外筋
◆第4章 手関節および手
A.手関節および手の骨・関節
B.手関節および手の運動
C.手関節および手の筋
橈側手根屈筋
長掌筋
尺側手根屈筋
浅指屈筋
深指屈筋
長母指屈筋
長橈側手根伸筋
短橈側手根伸筋
尺側手根伸筋
指伸筋
示指伸筋
小指伸筋
長母指外転筋
長母指伸筋
短母指伸筋
短母指外転筋
短母指屈筋
母指内転筋
母指対立筋
小指外転筋
短小指屈筋
小指対立筋
虫様筋
掌側骨間筋
背側骨間筋
◆第5章 骨盤帯と股関節
A.骨盤帯と股関節の骨・関節
B.骨盤帯と股関節の運動
C.股関節の筋
大腰筋
腸骨筋
大殿筋
中殿筋
小殿筋
大腿筋膜張筋
恥骨筋
薄筋
長内転筋
短内転筋
大内転筋
梨状筋
内閉鎖筋
上双子筋
下双子筋
大腿方形筋
外閉鎖筋
◆第6章 膝関節
A.膝関節の骨・関節
B.膝関節の運動
C.膝関節の筋
縫工筋
大腿直筋
外側広筋
内側広筋
中間広筋
大腿二頭筋
半腱様筋
半膜様筋
◆第7章 足関節および足部
A.脛腓連結、足関節および足部の骨・関節
B.脛腓連結、足関節および足部の運動
C.足関節・足部の筋
前脛骨筋
長趾伸筋
長母趾伸筋
長腓骨筋
短腓骨筋
腓腹筋
ヒラメ筋
後脛骨筋
長趾屈筋
長母趾屈筋
短母趾伸筋
短趾伸筋
母趾外転筋
短母趾屈筋
短趾屈筋
母趾内転筋
小趾外転筋
◆第8章 体軸骨格
A.頭部・顔面および脊柱の骨・関節
B.頭部・顔面および脊柱の運動
C.脊柱の筋
胸鎖乳突筋
斜角筋
板状筋
腹直筋
外腹斜筋
内腹斜筋
腹横筋
腰方形筋
脊柱起立筋
横突棘筋
◆付録 骨触診部位一覧
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